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数独日誌101101

   世界文化社「世界で一番美しくて難しいナンプレ2」終了しました。一応全問クリアということにしたいと思います。全体的に前半の問題は表出数字が1~9まできれいに並んでいて、後半は多彩な上級手筋が必要で、「美しくて難しい」というタイトルに偽りなし、という仕上がりになっていると思いました。後半の問題は池田書店「極」シリーズに似ていて、途中サクサク埋まる部分もあり、最後は上級手筋が浮き彫りになってくるような解き味でした。以下後半の問題について報告します。読者諸兄はいかが解かれたでしょうか?

   95番 もう一度見直してみたら、5行3列と9行6列にある13の2択マスについて、この2つの2択マスに3が入ると、8行目に3が入らなくなるので、この2つの2択マスの両方に関係のあるマスから1を排除できる、というW-Wingの形を考えました。

   ただこの2つの2択マスの両方に関係のあるマスがないので、まず9行5列に1が入ると、9行6列が3となります。また中中ブロックは4行6列が1、すると右中ブロックでは5行7列が1となり、5行3列も3となります。これで、W-Wingが成立するので、9行5列は1でなく、2で確定する、と考えました。一応W-Wingの変形版と言えると思うのですが?

   96番 4についてのFinned Fish、6についての四角の対角線、7についての四角の対角線、4についてのSashimi Fishの順番に手筋を使いました。

   97番 2についてのFinned Fish(3行)、3についてのSashimi Fish(3行)、4についてのSashimi Fish(3行)の順でした。

   98番 1行7列と3行4列にある13の2択マスについて、これが2つとも3だと2列目に3が入らなくなるので、この2つの2択マスの両方に関係のある3行7列に1は入らず、7で確定する、というW-Wing一発で解けました。

   99番 これがあまり他の手筋は探していないのですが、禁断のUniqueRectangleを使ってしまいました。7行2列と7行8列、9行2列と9行8列に、この順に残り数字が3,13,139,13のわかりやすい形が登場し、Unique Rectangleの考え方から9行2列に1か3が入ってしまうと、完成した後、この4つのマスは1と3を入れ替えても解答として成立します。よって別解はない、というナンプレの大原則に反するので、9行2列は9で確定。

   100番 8についてのFinned Fishを使い、その次に2行3列と4行6列にある56の2択マスについて、この2つのマスに5が入ると、6行目に5が入らなくなるので、この2つのマスの両方に関係している4行3列のマスから6が排除できて、左中ブロックでは6は4行2列と5行2列の縦にしか入る可能性がなくなり、2行2列が5で確定する、というこれまたW-Wingが
使えました。

   今回はパズル好きさんに教えてもらったW-Wingが大活躍でした。パズル好きさんには大感謝です。1年前にこの本のVol.1をやったときは背理法をかなり使いました。今回は一応全問名前のついている手筋でなんとか攻略できたので嬉しい限りです。

   次は世界文化社「難問ナンプレに挑戦10」をいつものように4つのレベルの問題数の凸凹をならすように解いていこうと思います。以下上記以外で私の使った手筋です。

4国同盟(隠れ2国) 35,32
4国同盟(隠れ3国) 65
Finned Fish 64
Remote Pairs 63

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コメント

パズル好きです。W-Wingがお役に立てて幸いです。

95番を私も解いてみました。ikachanさん、鋭いですね。どうやらこの問題はW-Wingで解く問題のようです。
ikachanさんがご指摘のように、r5c3とr9c6はW-Wingの関係にあります。よって、どちらかに必ず[1]があります(両方[1]の場合もある)。
この後、ikachanさんの方法で解けますが、次のように考えることもできます。
r5c3とr6c5は[1]について強、強リンクの順で繋がっています。故に、r5c3が[1]の場合、r6c5も[1]になります。
ということは、r6c5とr9c6のどちらかに必ず[1]があると言うこともできます。よって、r4c6とr9c5の候補数字から[1]を除外でき、r9c5は[2]に確定します。

97番もW-Wingを適用する問題のようです。
r6c2とr9c8は[36]の2択マスであり、右中ブロックのr4c8とr6c9は[6]の強リンクで繋がっています。W-Wingが成立するので、r9c2に[3]はなく、[1]に確定します。

この本の最後の方の問題では、W-Wingが多用されています。西尾徹也氏はW-Wingがお好きなようですね。

投稿: パズル好き | 2010年11月 3日 (水) 15時40分

95番では、W-Wingの2択マスと強、強リンクの順で繋がったマスを利用しましたが、弱、強リンクの順で繋がったマスでも成立します。ということは、これはW-WingにX-Chainを組み合わせた形と見ることができます。
W-WingにX-Chainを組み合わた一例を示すと次のようになります。

\-- --- ---
//X /// /X/
\-- --- ---
\-XY --- -#-
Y-- --- ---
\-- --- ---
\## --- -XY-
\-- --- ---
Y-- --- ###

/にはXが入らないものとします。
また、\にはYが入らないものとします。
図示できませんでしたが、r2c1にも\があると考えてください。
すると、#にYは入りません。

また、XY-WingにX-Chainを組み合わせると次のようになります。

/-- --- ---
/-XZ --- -XY-
Z-- --- ---
/-- --- ---
/-- --- ---
/-- --- ---
/## --- -YZ-
/-- --- ---
Z-- --- ###

/にはZが入らないものとします。
すると、#にもZは入りません。

同様に、XY-ChainにX-Chainを組み合わせることもできます。

投稿: パズル好き | 2010年11月 3日 (水) 17時02分

パズル好きさんへ
いつも有難い情報に感謝しているTachyonです。

> この本の最後の方の問題では、W-Wingが多用されています。
> 西尾徹也氏はW-Wingがお好きなようですね。

どうやら西尾徹也氏はW-Wingのパターンをむしろ浜田ロジックとして認識されているようです。

ところで、パズル好きさんの考え方はNiceLoopの考え方に、いよいよ近づいてきたという感じです。

> 同様に、XY-ChainにX-Chainを組み合わせることもできます。

これはつまり、XY-ChainにX-Cycleを組み合わせることもできることを意味し、
NiceLoopの連鎖を以下の要素を除いて構成します。

[マス内の候補数字間の弱リンク]
びーにぃのWiki攻略本(http://blogs.yahoo.co.jp/bea_nies/62306340.html)では:
連鎖ルール④「Strong inference から Strong inference にリンクを張る場合は、異なるラベルでなければなりません」と表現され、
ミシチャンのサイト(http://www.geocities.jp/master_mishichan/ultra.html)では「強いリンクが別の強いリンクにつながる時は、両方のリンクのラベルは異なっていること」と表現されている部分です。
(ラベルとはリンクでつながっている同じ数字のことです 例:16―68 であればラベルは6)

これさえ理解できればNiceLoopを使えると思います。
※マス内の候補数字間の強弱リンクを考えるやり方をAIC(Alternating Inference Chains)と言い、
XY-Chainの場合は、マス内では強リンクととらえます。
そのような見方ができればNiceLoopもまたX-Cycle/Chainと同様に、強弱リンクが交互になっている(と捕らえられる)ことに気づかれると思います。

数独日誌101109のコメントで紹介されているM-Wing(不連続ループ)、M-Ring(連続ループ)もまた同様です。

投稿: Tachyon | 2010年11月13日 (土) 12時16分

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