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数独日誌110514

   前からSue de Coqという名前の手筋が気になっていました。SudopediaとHodokuのどちらのサイトにも載っていますが、「その他」というような分類です。何かフランス語のような、日本語の数独のような不思議な命名です。

   前にTachyonさんが、使ったというコメントをいただいたことがあると思います。今回この手筋を勉強しようと思い、SudopediaとHodokuの解説を訳してみました。よかったら参考にして下さい。ただこれを使わないと解けない問題は、私が普段解いている本には今までなかったように思います。下のサイトにある図と一緒にご覧下さい。
http://www.sudopedia.org/wiki/Sue_de_Coq
http://hodoku.sourceforge.net/en/tech_misc.php#sdc

(Sudopedia)
このテクニックはSue de Coqというハンドルネームの、Sudoku Players’ forum(どこにあるか知りませんが)のひとりのメンバーによって紹介されたものだそうです。(フランス人でしょうか)この人はこのテクニックに別の名前を付けていたのですが、これこそ真のSue de Coq(数独?)であるという意見があり、ハンドルネームがそのままテクニックの名前になったようです。

以下例題の部分を訳してみました。
第3行と第3ブロック(右上ブロック)の交差する部分について考えましょう。その部分の候補数字は12589です。その部分は2と9を同時に含むことはできません。なぜなら3行2列と矛盾するからです。またその部分は5と8を同時に含むこともできません。なぜなら1行7列と矛盾するからです。

その交差する部分は1と(2または9)と(5または8)を含まなくてはなりません。この結果、第3行と第3ブロックの候補数字から1を除外することができます。また第3行の残りのマスから2と9を除外でき、(管理人注 交差する部分に2が入る場合は3行2列が9となり、交差する部分に9が入れば3行2列が2となるから)第3ブロックの残りのマスから5と8を除外できます。(もしあれば)(管理人注 交差する部分に5が入る場合は1行7列が8となり、交差する部分に8が入れば1行7列が5となるから)これらは赤で示されています。

Sue de Coqはエレガントかつ効果的なテクニックで、一度にいくつかの数字を除外できます。しかしながらこのテクニックはあまり使われていません。

(Hodoku)
(左図)(左下ブロックと第7行の)交差している部分は7行1列と7行3列です。その部分は3459が候補数字です。第7行の7行7列には45の2択マスがあり、左下ブロックの8行2列には39の2択マスがあります。すると4と5が第7行の残りのマスから除外でき、3と9が左下ブロックの残りのマスから除外できます。

次の段落はうまく訳せませんでしたが、7行1列と7行3列の2つのマスには、7行7列に45の2択マスがあるので、4と5が同時には入れず、8行3列に39の2択マスがあるので、3と9も同時には入れません。ということで7行1列と7行3列の2つのマスには39のどちらかと45のどちらかが入ることになる、ということだと思います。この結果、交差している部分と7行7列に4と5(または5と4)が入るので、第7行の残りのマスから4と5が除外でき、交差している部分と8行3列に3と9(または9と3)が入るので、左下ブロックの残りのマスから3と9が除外できることになります。

(右図)これはSudopediaの例と同じ形で、交差する部分が7行9列と8行9列と9行9列になります。2行9列に56の2択マス、右下ブロックの9行7列に27の2択マスがあるので、交差する部分は4と27のどちらかと56のどちらかが入ります。この結果第9列の残りのマスから5と6が除外でき、右下ブロックの残りのマスから2と7が除外でき、第9列と右下ブロックの両方から4が除外できます。

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コメント

偶然でしょうか。先日、Yahoo!知恵袋にSue de Coqについての質問があり、それに回答したばかりです(hana_noppo)。
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1061452775

Sue de Coqは、ブロックと行または列のそれぞれにAlmost Locked Setがあり、ブロックと行または列の共有部分で、2組のAlmost Locked Setと同じ候補数字が混在するマスが、2または3マスある場合に成立するようです。
但し、混在マスが2マスの場合、2組のALSに含まれていない数字が混じっていてはいけません。また、3マスの場合、2組のALSに含まれていない数字が1種類であれば、混じっていてもよいです。

結局、Sue de Coqでは、2組のAlmost Locked SetのどちらかをLocked Setに変えてしまうような候補数字を除外できるということだと思います。

投稿: パズル好き | 2011年5月14日 (土) 23時17分

パズル好きさんへ
全くの偶然です。「Yahoo!知恵袋」というのは先日大学入試のカンニング問題で使われたサイトだったですよね。その事件が報道されたときに少し眺めたことがありますが、普段は見ていませんでした。

私はAlmost Locked Setなどミシチャンさんのサイトでも登場する用語をまだ理解していないのですが、SudopediaとHodokuにある説明は理解できたと思います。

これを使うときのポイントは、行(または列)に2択マスがあり、その行(または列)と交差するブロックに別の数字の2択マスがあって、その行(または列)とブロックの交差するマスの候補数字に、2つの2択マスに登場する4つの数字が含まれるときかな、と思いました。

投稿: ikachan | 2011年5月15日 (日) 07時45分

ikachanさんの翻訳のおかげで、Sue de Coqの基本型が理解できました。基本型は次のように表現できると思います。

┏---┯---┯---┳---┯---┯---┳---┯---┯---┓
┃##-│##-│##-┃AB-│##-│##-┃AB-│AB-│AB-┃
┃--#│--#│--#┃---│--#│--#┃CDE│CDE│CDE┃
┠---┼---┼---╂---┼---┼---╂---┼---┼---┨
┃---│---│---┃---│---│---┃---│---│---┃
┃---│---│---┃---│---│---┃%%%│%%%│%%%┃
┠---┼---┼---╂---┼---┼---╂---┼---┼---┨
┃---│---│---┃---│---│---┃---│---│---┃
┃---│---│---┃---│---│---┃%%%│CD-│%%%┃
┣---┿---┿---╋---┿---┿---╋---┿---┿---┫

r1c4はAB、r3c8はCDの2択マスです。
また、r1c789の3マスにはABCDE以外入らないものとします。
但し、Eはヒント数字や確定数字である場合もあります。

この場合、#にABEは入りません。また、%にCDEは入りません。

※ r1c789の3マスにはABの片方とCDの片方が入るので、Eが必ず入ります。従って、Eは#にも%にも入りません。

ついでに、次のようなSue de Coqも考えてみました。

┏---┯---┯---┳---┯---┯---┳---┯---┯---┓
┃##-│##-│##-┃AB-│##-│##-┃AB-│AB-│AB-┃
┃---│---│---┃---│---│---┃CDE│CDE│CDE┃
┠---┼---┼---╂---┼---┼---╂---┼---┼---┨
┃---│---│---┃---│---│---┃---│---│---┃
┃---│---│---┃---│---│---┃%%%│%%%│%%%┃
┠---┼---┼---╂---┼---┼---╂---┼---┼---┨
┃---│---│---┃---│---│---┃---│---│---┃
┃---│---│---┃---│---│---┃%%%│CDE│%%%┃
┣---┿---┿---╋---┿---┿---╋---┿---┿---┫

r1c4はABの2択マスで、r3c8はCDEの3択マスです。
また、r1c789の3マスにはABCDE以外入らないものとします。

この場合、#にABは入りません。また、%にCDEは入りません。

※ r1c789、r3c8の4マスに入る候補数字が5種類なので、この4マスはAlmost Locked Setですが、r1c789の3マスにはABの片方しか入らないので、4マスのどこかにCDEが必ず入ります。従って、%にCDEは入りません。

他にも拡張型がありますが、見つけるのは大変そうですね。

投稿: パズル好き | 2011年5月16日 (月) 19時29分

パズル好きさんへ
拡張型の図の方ですが、なるほどと思いました。2つの2択マスがこのテクニックの要かな、と思っていましたが、1つが3択マスでも可能ですね。r1c789の3マスには、ABの片方と、CDE3つの内の2つが入り、r1c4はABの残り、r3c8にはCDEの残りが入るわけですね。
このタイプはSudopediaとHodokuにはありませんでした。着想力に脱帽です!

投稿: ikachan | 2011年5月16日 (月) 21時11分

HoDoKuからダウンロードできるソフトを使って、
Sue De Coqで解ける問題を作ってみました。
配置は不恰好ですが、よろしければお試しあれ。

430000905
050304270
000056304
040005132
005031000
301600050
004120503
218503040
503000021

※Sue De Coq以外のテクも必要です

投稿: Tachyon | 2011年5月16日 (月) 21時37分

前回のコメントを一部訂正したいと思います。
Sue de Coqの基本型の説明にある次の一文は不用でした。

> 但し、Eはヒント数字や確定数字である場合もあります。

それから、基本型にはもう1つあるので、そちらを追加します。
3マスの中の1マスがヒント数字や確定数字である場合は、こちらに含まれます。

┏---┯---┯---┳---┯---┯---┳---┯---┯---┓
┃##-│##-│##-┃AB-│##-│##-┃//-│AB-│AB-┃
┃---│---│---┃---│---│---┃//-│CD-│CD-┃
┠---┼---┼---╂---┼---┼---╂---┼---┼---┨
┃---│---│---┃---│---│---┃---│---│---┃
┃---│---│---┃---│---│---┃%%-│%%-│%%-┃
┠---┼---┼---╂---┼---┼---╂---┼---┼---┨
┃---│---│---┃---│---│---┃---│---│---┃
┃---│---│---┃---│---│---┃%%-│CD-│%%-┃
┣---┿---┿---╋---┿---┿---╋---┿---┿---┫

r1c4はAB、r3c8はCDの2択マスです。
また、r1c89の2マスにはABCD以外入らないものとし、
r1c7にはABCDが入らないものとします。

この場合、#にABは入りません。また、%にCDは入りません。

更に訂正すると、一番最初のコメントにある次の一文は、完全に誤りでした。

> 但し、混在マスが2マスの場合、2組のALSに含まれていない数字
> が混じっていてはいけません。また、3マスの場合、2組のALSに含
> まれていない数字が1種類であれば、混じっていてもよいです。

混在マスが2マスでも、2組のALSに含まれていない1つの数字が混じっていることがあります。また、混在マスが3マスの場合、前回の基本型のように、2組のALSに含まれていない数字が1種類必ず混じっていることもあれば、前回の拡張型のように、1種類も混じっていないこともあります。

投稿: パズル好き | 2011年5月18日 (水) 19時48分

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