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数独日誌130429

   学研「モンスターテクニック」レベル2の10題をやりました。大苦戦でした。一応どのテクニックを使うか、というヒントは書いてあるのですが、どうもうまく見つかりません。「ミックス連鎖」という手筋はW-WingとM-Wingが例に出ているのですが、それを使うとされている問題で、この2つの手筋が1つも見つかりませんでした。

   結局XY-ChainやNice Loop、背理法などを使いまくり、なんとか攻略した感じです。(35番を除く)次回はレベル3の10題を報告しようと思いますが、最後まで行き着くかわからない状態になってきました。
以下使った手筋です。

No.31 5マス構成のXY-Chainでr9c8とr8c4から4を除外 
No.32 苦戦。7マス構成のXYZ-Chainでr8c4から1を除外
No.33 Finned Fishでr4c5から6を除外、4マス構成のXY-Chainでr9c9から6を除外
No.34 大苦戦。5つのXY-Chainでr5c3から3を、r9c9から6を、r7c5から7を、 r7c4からも7を、r7c6からも7を除外

No.35 第6列に3459の4国同盟、26のRemote Pairsでr8c2から2を除外、とここまで きて、いつも使っている「数独ソルバー」で残りマスの候補数字のチェック をしていたら、また「次へ」ボタンを押しすぎてしまい、次の手筋が表示されて しまいました。このソルバーではこの後XY-Chainを何回か使うようです。
    (http://www.sudokugame.org/puzzle.php
 
No.36 Finned Fish(3行)でr3c3から8を除外、背理法でr6c3から1を除外(第3列 に1が2つ入ってしまう) 
No.37 第5行に689の3国同盟、6マス構成のNice Loopでr3c9から9を除外

No.38 めちゃめちゃ苦戦。Sashimi Fishでr4c8から6を除外、Finned Fishで r2c5から6を除外、Finned Fishでr7c5から9を除外、Nice Loopでr1c8から5を除外、背理法でr23c4から5を除外、XY-Chainでr5c8から5を除外、Simple  Chainでr8c4から5を除外、Nice Loopでr8c9から2を除外

No.39 右下ブロックに134の3国同盟、Finned Fishでr9c5から6を除外、背理法で r4c4から8を除外(右中ブロックに8が入らない)
No.40 5マス構成のNice Loopでr2c5から8を除外

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コメント

初めまして
元、高等学校の教師です。
数年前から数独(ナンプレ)をやり始めました。
数学や物理の問題というのは模範解答を覚えることだとか、覚えた公式に数字を当てはめることだと考えている生徒が多いです。覚えることが意味を持たない、条件を使い切ることだけで完成形にもっていくという問題は生徒にやることを勧めるのにいいのではないかと思ってやり始めました。
やり始めてすぐに違和感を覚えるようになりました。
「理詰めで解く」という表現がよく出てきます。「こうだからこう」という論理の積み重ねでないと解けるものではありません。適当に数字を入れれば解くことができるなんて誰も考えていないのです。しかし絶えずこういうことばを使っているのです。「試行錯誤はだめ」とか「背理法はだめ」という主張もよく出てきます。理詰めという言葉の対極で使われていますから「理詰めでない=論理的でない」という意味になります。数学の問題を解く場合でも覚えた解答を書くときでなければ必ず試行錯誤が入ってきます。いくつかの可能性を試すということなしに解は見えてきません。私はいつでも計算用紙を手元に置いて数学の問題を考えています。数独を解くときはA4の紙に書き写してからやっています。「背理法」はギリシャ時代から使われている論理学の言葉です。それを「論理的でない」なんて言われると困るのです。「背理法」という言葉の意味と使い方を勝手にに変更しておいて、それが「論理的でない」なんてことを言うのは許されないのです。これでは生徒に勧めるわけにはいかないと思うようになりました。
「背理法」は「Aである」という命題が成り立つことを証明する時に使う論法です。「Aでないとしたら」という前提で論を進めると矛盾が生じることで「Aである」ということを示すのです。まだAが正しいか、Bが正しいかがわからない段階でAだとしたら・・・、Bだとしたら・・・と場合を分けて調べることを「背理法」とは言いません。仮定を使っていれば「背理法」だというのはおかしいのです。可能な場合に分けて調べるというのはどういう分野でも使われていることです。2つの場合があることが分かっていれば2つの場合について調べればいいです。3つの場合があることが分かっていればその3つの場合について調べればいいです。完全に論理的な手続きです。場合が3つあるのに2つしか調べなかったというのであれば論理的ではないということになります。

解の数字配置が1通りしかないということが確かめられているのであれば解以外の数字を入れればどこかでつじつまが合わなくなります。ルールに反する局面が生じるということです。入れてみて矛盾が生じるかどうかを調べてみるというのは数独、ナンプレを解くときの基本原理です。一つ一つやらなくてもある程度まとめることができる、こういう数字の配置の時は矛盾が生じることがすぐにわかるというような例をまとめて表にしたのが出回っている解法です。手数を短くするための公式集です。公式を使わないといけないというのではありません。入れてみて矛盾が生じるかどうかを調べるというのが基本ですから「aが入るとしたら・・・」という方法(「仮定法」と呼ぶことにします)を使うのに遠慮は要りません。「どの手筋を使っていいかわからない」とか、「この手筋を使うようだけど見つからない」とかでウロウロするのであれば「仮定法」を使えばいいのです。大事なのは場合の設定です。2つしか可能性のない場面を選びます。
候補数字と候補数字の間の関係でつじつまの合う配置を探し出すのが目的ですからできるだけ他の数字の決まり方への影響の大きい場面を選び出すほうがいいです。
同じセルにa,b2つの数字が入っているという場面よりは同じ数字aが同じ行(または同じ列、同じブロック)の2か所に入っている場面の方が効用が大きい場合が多いです。
矛盾にすぐに行き当ればいいのですが手順を進めてもなかなか矛盾にぶつからない時があります。その場合、2つの仮定を同時進行で進めてみます(私はいつも色をぬりわけています)。共通に消える候補数字があれば消してしまっていい、共通の数字が選ばれるようであればその数字は確定させてしまってもいいという論理を使うと仮定を置いてやった手順が無駄になりません。
この論理を使った手筋は多いのですがなぜか論理を表に出さずにただ「私の見つけた解法である」というような主張だけがなされています。井桁の論理=四角の対角線の論理はこの論理のものです。xywingもそうです。「モンスターテクニック」にある解法もすべて同じ論理のものです。特別に言い立てるほどのものではありません。

モンスターテクニックの36番、
r6c3に対して「仮定法」を使って「1を除外した」と書かれていますね。1と置くと矛盾が生じたということです。この1は第一ブロックにある2つの1(9r1c1とr1c3)に対して仮定法を当てはめるとどちらにしてもの論理で消えます。ある仮定で消えることがわかる数字を別の仮定で出発の数字に選べば矛盾を生じるという形になるのです。別にどちらでも構わないのです。仮定としては同等です。
35番 
r4c2、r5c3にあるペアに対して仮定を使えば終わりまで行くことができます。数字を確定させたいのであればr8c2の8が決まります。r9c5の3も決まります。
34番
定員確定系だけで終わりまで行きました。

レベル4,5はほとんど全部やりました。
1回の仮定の場面設定で終わりまで行きます。
見つけにくい数字の配置を苦労して探して指定の手筋を密いけるということは必要ないのではないでしょうか。

モンスターテクニックは仮定法と同等の論理です。このテクニックで解くことができるということはすべて仮定法で解くことができるということと同じです。いくつかのテクニックを重ねて使うということが一回の仮定の場面を置くことで解けてしまうのですから特別なテクニックを使うことの意味はあまりありません。(まあ、好き好きですが。)

A・・・(A1,A2)
で仮定を使ったときに矛盾にも行きつかない、候補数字の重なり合いでの数字の確定も起こらない、ただ途中で手が止まってしまうだけという問題では次にまた仮定を置かざるを得ないということになります。
A1・・・(A11,A12)
A2・・・(A21,A22)
と場合が4つになります。こういう風になるとしんどいです。
・・・・こういう風に仮定を積み重ねていかないと解けない問題も作られています。8段の仮定の積み重ねが必要な問題が発表されています。

投稿: htms42 | 2013年5月31日 (金) 14時17分

htms42さんへ
力作のコメントどうもありがとうございます。

『入れてみて矛盾が生じるかどうかを調べてみるというのは数独、ナンプレを解くときの基本原理です。一つ一つやらなくてもある程度まとめることができる、こういう数字の配置の時は矛盾が生じることがすぐにわかるというような例をまとめて表にしたのが出回っている解法です。手数を短くするための公式集です。』

この部分は私も同意見です。実は今年の2月に知人とメールをやり取りした中に、次のような文を書きました。「理詰めで解く」とはどういうことか、という文脈での文章です。


『私は昔ブログ記事の中で、よくわからない手筋を「背理法」という名前で、使った手筋として書いていました。つまりあるマスに数字Aが入るとすると、矛盾する。(ある行・列・ブロックである数字が2つはいってしまう、またはある数字が入らなくなる)よってあるマスに数字Aは入らない、とする考え方です。

その意味では上級手筋の多くは「背理法」の考え方でくくれるのではないかと思われます。つまり「背理法」の中でよく登場する形に名前がついている、ということです。

これに対して「仮定法」「Try & Error 法」(これらの定義はよくわかりませんが)があるマスにある数字Aが入るとすると、うまくいく、というやり方なのであれば、その部分で決定的に違いがあるかな、と思います。

つまり「矛盾する」と「うまくいく」の違いです。この違いが論理的に解く、というときどのくらいの違いになるのか、なかなか微妙な点もあるのかと思いますが、少なくともあるマスにある数字を入れてみたらうまくいった、というのは「理詰め」とは言えないと思います。

現状では、あるマスにある数字を入れてみたら矛盾がおきた、というとき、その矛盾のおき方に名前が付いていれば、さらにそれを解き手が認識していれば「理詰め」で解いた、ということになるのかな、と思っています。』

最終盤はhtms42さんと少し考え方が違うようです。私はパズルである以上、解いていて面白い、という要素がないとよろしくないという感じがしています。

背理法だけを使って解くと、解き味解き心地があまりよくないように思います。背理法で矛盾が見つかった時もそれなりの楽しさはありますが、やはり『公式集』(面白い表現ですね)で公式をある程度覚えて、それが使えるところを探す、というのが解き方としては一般的のように思います。例えばRemote Pairs、XY-Wingなどはとてもきれいで、見つけたときの楽しみも大きいような気がします。

世間一般で「理詰め」というのはそういった解き方を指している気がします。読者諸兄はどう思われますか?

それにしてもhtms42さんのパワーはすごいですね。「モンスターテクニック」のレベル4,5がほとんど終了というのは脱帽です。私はレベル3でギブアップしてしまいました。


投稿: ikachan | 2013年5月31日 (金) 20時39分

htms42さんへ
初めまして。

数独で言われる仮定法(背理法)とは、仮定して解き進めることで矛盾が生じればその仮定を否定できるという手法のことですよね。本来の背理法の意味とは違うのでしょうが。この仮定法(背理法)が多くの人に嫌われるのは、理詰め(論理的)でないからではなく、単純な作業の繰り返しでパズルとしての面白みが感じられないからです。頭を使った気がしないのです。仮定法(背理法)も十分論理的であり、使うか使わないかは好みの問題です。

> 入れてみて矛盾が生じるかどうかを調べてみるというのは数独、
> ナンプレを解くときの基本原理です。一つ一つやらなくても
> ある程度まとめることができる、こういう数字の配置の時は
> 矛盾が生じることがすぐにわかるというような例をまとめて
> 表にしたのが出回っている解法です。

これについては異論があります。数独の多くの解法は、候補数字がどちらであったとしてもあるいはどれであったとしても特定の候補数字を除外できるというのが、基本的な考え方です。決して矛盾を利用したりしません。例えばX-Wingの場合は、Xの取り得るパターンがたすきの2パターンしかなく、どちらであったととしても2行あるいは2列のその他のマスからXを除外できるというがその考え方になります。解法の説明で、ここにこの数字が入ると仮定すると矛盾が生じるのでこの数字は入らないというのをよく見かけますが、それは本来の説明ではありません。恐らく、細かな論理で説明すると長くなりますし、理解できない方がいらっしゃるかもしれないので、矛盾を利用して説明されているのだろうと推測できます。私には「逃げ」にか思えませんが。

多くの解法と書きましたが、Unique Rectangleのような唯一解を前提とした解法の場合は話が違います。Unique Rectangleは、あるマスにある候補数字が入らないと仮定すると少なくとも2つの解が生じるので、そのマスのその数字が確定するというような解法です。この場合も、数独の暗黙のルールである唯一解に反するからであり、決して論理の矛盾による説明ではないですよね?

ただ、仮定法(背理法)のようなバックトラッキング的な手法を使えばどんな難問でも必ず解けますし、使わなければ解けない難問が存在するのも歴然たる事実ですが。

投稿: DokuZuki | 2013年6月 1日 (土) 02時11分

少し訂正します。
> この場合も、数独の暗黙のルールである唯一解に反するからで
> あり、決して論理の矛盾による説明ではないですよね?
唯一解に反するのも矛盾と言えば矛盾ですね。この場合の矛盾は仮定直後の矛盾ではなく、解き進めた後の矛盾ということにしてください。「解き進めた後」というのが重要です。

投稿: DokuZuki | 2013年6月 1日 (土) 06時58分

DokuZukiさんへ
早速のコメントありがとうございます。
私はあるマスから数字Aを「除外できる」ということは、あるマスに数字Aを入れると「矛盾がおこる」ということとほとんど表裏一体ではないかと考えました。

例えばXY-Wingでは、3つの2択マスがxy,yz,zxを候補数字としているとき、第1のマスと第3のマスの両方を臨むマスからxが除外できます。
これはこのマスにxが入ると、第1のマスはyとなり、第3のマスはzとなるので、第2のマスに入る数字がなくなってしまう(矛盾する)という説明が一番わかりやすいのではないでしょうか。

Remote Pairsでは、例えば12を候補数字とする2択マスが4つ連鎖しているとき、第1のマスと第4のマスの両方を臨むマスから1と2が除外できます。

これは通常、4つのマスは1,2,1,2と入るか2,1,2,1と入るかのどちらかで、第1のマスが1の時はと第4のマスが2、第1のマスが2のときは第4のマスが1となり、どちらにしても第1のマスと第4のマスの両方を臨むマスから1と2が除外できる、という説明です。

これも、両方を臨むマスに1が入ると、4つのマスは順に2,1,2,1となり第4のマスとこのマスが両方1となり、同じ行(列orブロック)に1が2つ入り、矛盾する、という言い方ができます。両方を臨むマスに2が入る場合も同様です。

X-Wingの場合もタスキの両端以外の場所に当該数字が入ると、同じ行(列)に当該数字が2つ入ってしまい、矛盾する、という言い方ができると思います。

投稿: ikachan | 2013年6月 1日 (土) 10時25分

ikachanさんへ
長い文章のコメントを書いてしまいました。
申し訳ありません。

>つまり「矛盾する」と「うまくいく」の違いです。この違いが論理的に解く、というときどのくらいの違いになるのか、なかなか微妙な点もあるのかと思いますが、少なくともあるマスにある数字を入れてみたらうまくいった、というのは「理詰め」とは言えないと思います。

2つの可能性しかないという場面を設定しての仮定の適用ですから「矛盾する」と「うまくいく」は裏表の関係です。二つの可能性のどちらかで試してみて矛盾に突き当たればもう一つが解です。もし入れた数字でうまくいけばそれが解です。これは論理的な結論です。これを試行錯誤であり、非論理的な作業だとして排除するのはおかしいのです。解が1つしかないという大きな枠の中で、2つの可能性しかない場面を選んだということから出てくる結論です。「AでなければBである」、「AであればBでない」という論理が成り立っているところでの話です。「AでもあってBでもある」、「Aでもない、Bでもない」という場面は起こりえないという前提です。したがってA,Bという二つの場面の選択が重要になってきます。

>背理法だけを使って解くと、解き味、解き心地があまりよくないように思います。

私はいつも2つの場面を設定して仮定を置くときは同時進行的に手を進めていきます。早い段階で矛盾に行き当たればそれを採用します。手数が伸びるようであれば前のコメントに書いた「どちらにしても」の論理で共通に消える候補数字を消す、共通に選ばれる候補数字を確定させるという手順を使っています。xy-wingも井桁の論理も自動的に含まれてきます。この前やった時にはsword fishが見えていたのですがあえて使わずに仮定の手順を進めました。sword fishも井桁の論理も「どちらにしてもの論理」という点では同じだからです。

「仮定法でしか解けない問題がある」というのを書きましたが面白いと思わないというのは私もです。我慢できるのはせいぜい2段までです。8段の仮定で解くというのはこれが問題として成り立ちうる限界ではないかということの見極め以外の意味はないだろうと思います。候補数字を書き上げた紙を20枚ほどコピーして仮定ごとに色分けしてやりましたがもう一度やろうとは思いません。

http://oshiete.goo.ne.jp/qa/8028411.html

ただ、やさしく解くことができるものを回り道をして難しく解く必要はないとも考えています。仮定を使って解こうとすればこんがらがってくるが公式を使えばすっきり行くというのであれば公式の意味があります。

前のコメントに36番について書きました。
r6c3にあるセルの中の4,1のペアについて仮定法を当てはめたということでしたね。1だとすると矛盾を生じるということで1が除外されたということです。でもMTの手筋を当てはめようとしてあちこち探された結果のことだったのではないでしょうか。うまくあてはまる数字のペアが見つからなくて仮定法を採用したのでしょう。r1c1,r1c3にある2つの1に対して仮定をあてはめ共通に消える数字としてr6c3の1は排除できるというのは探していた手筋ではないのでしょうか。MTの公式は成り立ちの原理についてはあまり触れずに「こういう数字の配置の時は消える」という書き方しかしていません。使おうと思ってもうまく使えないということが起こってしまいます。

レベル3で沈没した ということですが再チャレンジをしてみてください。公式にとらわれずに原理を当てはめるのを心掛けるのがいいと思います。矛盾にいきあたるかどうかだけでなく、「どちらにしてもの論理」が当てはまるかどうかもチェックしながら行くといいでしょう。途中でもっと短縮形の判断の可能な数字配置が出てくるかもしれません。

DokuZukiさんへ

>数独の多くの解法は、候補数字がどちらであったとしてもあるいはどれであったとしても特定の候補数字を除外できるというのが、基本的な考え方です。

先のコメントに
>2つの仮定を同時進行で進めてみます(私はいつも色をぬりわけています)。共通に消える候補数字があれば消してしまっていい、共通の数字が選ばれるようであればその数字は確定させてしまってもいいという論理を使うと仮定を置いてやった手順が無駄になりません。

と書きました。私は「どちらにしても」の論理と呼んでいます。可能性を吟味するという仮定法の中で出てくる派生的な結果です。それを独立させて解法とするのはかまいませんがやはり、そのもとになっている原理には触れる必要があるはずです。

36番の解き方について触れましたがr6c3の1を消すのにr6c3の1,4に対して仮定を当てはめて矛盾を引き出しても、r1c1、r1c3にある2つの1に対して「どちらにしてもの論理」を当てはめてもいいのです。同じことです。他の数字のペアでやっても同じ結果が得られるでしょう。公式がこれでしか解けないというイメージで出てくるのでギブアップが起こってしまうのです。

unique rectangleは特殊な例ですね。
解法だとするのは疑問です。

>数独の暗黙のルールである唯一解に反するからであり、決して論理の矛盾による説明ではないですよね?

(a,b)の数字のペアが4つ、長方形のコーナの位置に現れています。2つずつ同じブロックの中に存在します。この場合、4つのセルの中の数字はそれ以外のセルの中の数字とは独立なものになります。2通りの数字配置が可能です。もし、「この4つのセル以外のセルでの数字配置が矛盾なく決まる」のであれば解は2通り存在することになります。これは唯一解が存在するという前提を満たしていません。したがって「この4つのセル以外のセルでの数字配置が矛盾なく決まる」という部分が否定されなくてはいけないのです。4つのセル以外のセルに数字を矛盾なく入れることができないということが確かめられて初めてこの長方形の現れるような選択肢が否定されるのです。

この矛盾を確かめずにただ長方形が現れたというだけでこの場合は除外できるとするのは論理的には飛躍です。速くやりたいというようなときに確認の手続きを省略してもまあ大丈夫だろうという意味での解法です。

もし4つのセル以外のセルの数字配置に矛盾が生じないということであれば解が3通り存在することになります。これを唯一解が存在するということだから長方形からの2つの解は除外できるとするのは誤りです。解が3つ存在すれば作成ミスなのです。

今まで出会った長方形の現れる問題では矛盾の確認も一緒にやってきました。1つだけ矛盾の存在しない問題に出会いました。解が3つあることになります。問題作成者が必ずしも論理的な吟味のできる人であるとは限りませんからこういうことも起こってしまうのでしょう。

また長くなってしまいました。

投稿: htms42 | 2013年6月 1日 (土) 11時38分

>No.38 めちゃめちゃ苦戦。

ということですからやってみました。
候補数字を整理した表で考えます。
たぶん同じような表になっていると思います。
一番下の行にある5のペアについて井桁の論理が使えるというのが見えていますが、別に使っても使わなくてもいいです。
右下のブロックにある2のペア(r7c8とr8c9にある2)に対して仮定法をあてはめます。順に辿っていくとr4c1の6がどちらの場合にも選ばれます。この6が確定します。これでかなり手が進むはずです。r5c4の5が確定することで先ほどの5についての井桁の論理を使ったのと同じ結果が自然と出てきます。
手を変え品を変えでいろんな手筋を試す必要はなくなるはずです。

投稿: htms42 | 2013年6月 1日 (土) 17時33分

htms42さんへ
またコメントをフォローしていただき、ありがとうございます。「モンスターテクニック」の38番をhtms42さんのやり方でやってみました。

私はr4c4とr5c5にある56の2択マスについて、この2つのマスが5,6と入る場合と、6,5と入る場合で2つの盤面を用意し、並行して進めました。

またもう1つ同じ盤面を用意し、上記2つの盤面で同じ数字が入った場合はその数字で確定、としてやってみました。2つの盤面で同じ数字が除外出来た場合というのはかなりていねいに見ていかないと難しそうで、今回はやりませんでした。

結局上記2択マスに6,5と入れた場合は第2行に6が2つ登場し、矛盾がおきました。5,6と入れた場合はフィニッシュまでいけました。

このやり方でやってみての感想ですが、「モンスターテクニック」のような難問集ではとても有効な手法だと思いました。特に2択の局面のどちらの場合でも同じ数字が入るマスについては、その数字で確定としてよい、というのはなるほど、と思いました。確かにいたずらに「公式集」にある手筋を見つけるのに精力を注ぐより、はるかに簡単です。

ただこのやり方でいろいろな問題を解き続けていると、これは飽きるな、という印象です。私は飽きっぽいので多彩な手筋が使えるというのは、このパズルを解く楽しみの大きな部分を占めています。世界文化社の「超上級編」が待ち遠しいのも、この本がいろいろな作者がいろいろな手筋を仕込んでいるからです。

いくつか質問があります。

もし候補数字が2つのマス、または候補数字が3つ以上の
マスについて、ある数字を入れてみたらフィニッシュまでいけたとします。残りの候補数字の可能性を考慮する前に終わってしまった場合、これも論理的ということになるのでしょうか。

「MTの公式」とありますが、これはどういう意味ですか?

投稿: ikachan | 2013年6月 1日 (土) 21時08分

ikachanさんへ

> 私はあるマスから数字Aを「除外できる」ということは、あるマスに
> 数字Aを入れると「矛盾がおこる」ということとほとんど表裏一体で
> はないかと考えました。
私もその通りだと思います。また、仮定による矛盾を利用して候補数字を除外することは十分論理的ですし、解法を覚える上でも分かりやすいと思います。しかし、解法をパターンとして適用する場合はどうでしょう。ある解法パターンではなぜだか分からないけど、このマスでこの数字を仮定すると必ず矛盾がおきて除外できるという現象を覚えたとします。次回からこの仮定を省略して該当箇所を除外した場合、これを論理的に解いたと言えるでしょうか?私は言えないと思います。しかし、解法の本当の意味を理解した上でパターンとして適用するのであれば、十分論理的に解いたと言えると思うのですが。例えばNice Loopのテクニックだけ覚えて、何故そうなるのかを理解しないままに適用した場合、論理的に解いたとは言えないのではないでしょうか。対して、裏にAICの考え方が隠されていることを理解した上で適用すれば、論理的に解いたと言えると思うのです。また、ikachanさんのようにその都度、仮定による矛盾を利用してNice Loopを検証する場合も、論理的に解いたと言えるのではないかと思います。

htms42さんへ

> 2つの仮定を同時進行で進めてみます(私はいつも色をぬりわけ
> ています)。共通に消える候補数字があれば消してしまっていい
> 、共通の数字が選ばれるようであればその数字は確定させてしま
> ってもいいという論理を使うと仮定を置いてやった手順が無駄に
> なりません。
確かにそういう手法はありますね。何という名前が付いているのか分かりませんが。ただ、矛盾を利用するわけではないので、仮定法(背理法)とは別個のものでしょう。でも、どちらも複数の選択肢を仮定して解き進めるので、手法としては似ていますね。

> 4つのセル以外のセルに数字を矛盾なく入れることができないと
> いうことが確かめられて初めてこの長方形の現れるような選択肢
> が否定されるのです。
そんなこと確かめなくても、唯一解という前提があればUnique Rectangleが適用できます。従って、論理的飛躍ということではないです。但し、唯一解という前提がない場合は話が別です。

> これを唯一解が存在するということだから長方形からの2つの解
> は除外できるとするのは誤りです。解が3つ存在すれば作成ミス
> なのです。
何をおっしゃっているのでしょうか?作成ミスなら唯一解という前提条件が成立していないじゃないですか。前提条件の意味をご存じないのでしょうか?Unique Rectangleは極めて論理的な解法です。そして、その論理には唯一解という前提条件が必要不可欠です。

言葉が少々きつくなりましたが、お気を悪くされたらごめんなさい。ストレートな物言いしかできないもので。

投稿: DokuZuki | 2013年6月 2日 (日) 07時09分

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