数独日誌131022
世界文化社「難問ナンプレに挑戦15」、もしかして世界文化社の数あるナンプレ本の中で最高の一冊になるかもしれない、そんな気がしてきました。相変わらず素晴らしい問題のオンパレードです。例えば四角の対角線の手筋は、私の解き方では、残りマスの候補数字のチェックをすべてやってからおもむろに探すのですが、武井さんの問題は最後までやらなくても、すごくわかりやすい形で、途中で見つかるケースが多く、その分解き心地が良いです。
ここまでn国同盟と四角の対角線が中心ですが、例えば64番などこの2つの手筋を使う問題としてはひとつの到達点ではないでしょうか。文句なしの出来栄えです。9,58,60番なども私好みの問題でした。63番が手筋が過剰だったかもしれません。
63番
第1行に1236の4国同盟(57の隠れ2国)
右上ブロックに1236の4国同盟(579の隠れ3国)
左上ブロックに128の3国同盟
4マス構成の12のRemote Pirsでr7c4から1と2を除外
第8列に3479の4国同盟(156の隠れ3国)
8マス構成の12のRemote Pairsでr2c3から1と2を除外
次回からしばらく☆6つと☆7つを6題ずつ報告したいと思います。以下私の使った
手筋です。
3国同盟 7,59
3国同盟×2 64
3国同盟×3 10
3国同盟×4 60,62
4国同盟 8
4国同盟×2 59
四角の対角線(X-Wing) 65
四角の対角線(X-Wing)×2 57,64
四角の対角線(3行 Swordfish) 56,65
Remote Pairs 61
Simple Chain 57,60
Sashimi Fish 58
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コメント
こんにちは。
>例えば四角の対角線の手筋は、私の解き方では、残りマスの候補数字のチェックをすべてやってからおもむろに探すのですが、武井さんの問題は最後までやらなくても、すごくわかりやすい形で、途中で見つかるケースが多く、その分解き心地が良いです。
「四角の対角線」は1つの数字の配置の中だけで決まる候補数字削減の手筋です。他の数字がどう入っているかは関係がありません。したがって候補数字の書き出しの最初の段階で決まってしまうという例も多いです。
前にやられた西尾徹也の「世界で一番美しくて・・・(5)」の中でもあちこちで出てきています。特に3×3が多いです。
試しに85番をやり直してみてください。6だけで候補数字を書き込んでみてください。3×3の四角の対角線が成立していることがわかります。これによって1つのブロックに3つ入っていた候補数字が2つになります。2についてもなりたちます。
初期設定の6の配置、2の配置に特徴があります。
どちらの数字も3つずつ入っています。でも同じブロック列、またはブロック行には1つしか入っていないのです。
こういう風に最初からパターンが見えてしまっている問題は「またか!」という感じがして印象は良くありません。
少し手が進んだところで初めてでてくる関係であればいいのですが、他の数字は関係なしで最初から分かっているというのは、・・・。
投稿: htms42 | 2013年10月24日 (木) 11時56分
htms42さんへ
コメントありがとうございます。
なかなか辛口の感想ですね。
私も前に、四角の対角線の4行バージョン以上の手筋を探すとき、別のまっさらな盤面に、ある数字が入る可能性のあるマスに、その数字だけを書き込む、ということをやったことがありました。
今やっているマスの上部にそのマスに入る可能性のある数字をすべて書き込むやり方より、四角の対角線についていえばずっと見通しが良く、この手筋を探しやすいと思います。ただ別の盤面を用意する手間がかかります。
前のブログ記事に書きましたが、「世界一5」の85番は、数字2については、四角の対角線の3行バージョンではなく、Simple Chainの手筋で(これは私の場合序盤で使います)r3c4とr4c3の2か所から削除しました。四角の対角線の3行バージョンは6と3について使いました。因みに3については同じブロック列、またはブロック行に1つという形ではありません。
投稿: ikachan | 2013年10月24日 (木) 20時58分
ikachanさん
3についても#(3×3)が最初から成り立っています(私は面倒なので「#」という記号を使っています)。でも2,6の場合に比べて見つけるのがむつかしかったです。気が付かずに他の候補数字を重ねて書いてしまうと埋め込まれた関係を見つけるのはむつかしくなります。初期配置で3つ顔を出している数字については一応最初に確かめてみるというのがいいのかもしれません。
#(4×4)は見つけるのはむつかしいです。チェックも面倒です。#(2×2)は見落としても2択の論理の枠内にありますのであとからカバーできます(早く見つけると楽になることは確かです)。仕掛けが軽いですから初めから仕込まなくてもいいようです。手が進んでいく途中で現れるという具合に組み込むことができるのです。
でも#( )、n国同盟は候補数字削減の能力が大きいですね。基本手筋の中の一つという扱いがされていますが能力的にはトップクラスだと思います(これに気が付くかどうかで手の進み方が大きく変わってきます)。それはどちらも3択、4択を含んだ手筋になっているからではないでしょうか(3択、4択であることを意識しなくても使うことができるようになっているところが基本手筋に入っている理由になるようです)。
ふつうの手筋は2択の論理の範囲内にあります。候補数字と候補数字の関係でつじつまの合う配置を探っていくというときには基本的には2択の論理以外には使うことができません。
#( )は1つの数字の中だけの関係を見るという制限された枠組みの中で3択、4択に踏み込んでいます。n国同盟は配置場所が1つの行の中、または1つの列の中、1つのブロックの中という枠組みの中で3択、4択に踏み込んでいます。
数を限定する、場所を限定するという条件を外すと2択の論理でしか対応できなくなります(「現状では」という話です。これ以外の条件設定で2択の論理の外に出ることのできる解法をだれか見つけてくれないだろうかと期待しています。そうするとinkara氏の作った問題がもっと簡単に解けるようになるだろうと思います。)
以前、東大の渡辺氏がinkara氏の問題の向うを張って「世界で一番むつかしい数独の問題」をつくったと発表したことがあります。スーパーコンピュータを長時間使って作ったということで新聞にも載ったようです。でもこれは普通に手で解ける問題でした。恥ずかしい話です。渡辺氏のサイトに載っている説明を読みましたが、通常の解法では解けないというプログラムを作る際の考察対象にする手筋のリストに問題がありました。n国同盟などが考慮されていないのです。渡辺氏はn国同盟を初歩的な手筋だと考えたようです。特に意識しなくてもコンピュータが自動的に対応してくれるレベルのものと考えたようです。n国同盟は基本手筋ですが初歩的な手筋ではありません。
投稿: | 2013年10月25日 (金) 09時23分